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4/8(土)「福島市の森を歩いてみよう」のレポート

4/8(土)に福島市小鳥の森の自然散策の企画「福島市の森を歩いてみよう」を行いました。当日、午前中は曇り気味のお天気で雨を心配していましたが、午後になって少し晴れ間も見えてきました。小鳥の森に行く途中、福島市にあるレストラン、ブラッセリーレパコガーデンで早めの昼食を食べてきました。http://repaco.com/index.phpこちらでは山形県の造り酒屋、小嶋総本店さんのお酒である東光を使用したケーキなどが売られていました。
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また、今回は散策中に環境放射線を計測してみたいのもあって、空間線量計(日本精密株式会社 RADCOUNTER DC-100)を用意しました。
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なお、小鳥の森のHPには敷地内で測定した環境放射線量の記録結果が順次、公表されています。http://f-kotorinomori.org/radiation/ 小鳥の森ネイチャーセンター内には放射線量マップも貼ってあります。
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小鳥の森近くには阿武隈川があって、3月頃に下見に来た時点では白鳥が多くいました。
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4/8当日は、近隣の花見山公園の方もちょうど桜が咲き始めの事もあって周辺に交通規制がかかっており、臨時の駐車場スペースは混雑していて花見山に行く人も数多く見られました。途中立ち寄った福島市のスーパーでは、お花見シーズンに備えて、ふくしまのお花見情報として会津地方(鶴ヶ城址、宮川千本桜、観音寺川など)、中通り(南湖公園の楽翁桜、妙関寺の乙姫桜、開成山公園、信夫山公園など)、浜通り(平中央公園、勿来関跡、松ヶ丘公園など)それぞれの桜の名所を紹介していました。
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今回は小鳥の森のネイチャーセンターに行く道の途中から、シジュウカラの小径に入って散策しました。途中に、同じく森の自然散策をしている他の方たちとも何回かすれ違いました。
福島市小鳥の森ガイドマップ 20170408_130516(ぼかし)


当日はまだ桜などの花は満開ではなかったのですがヤマツツジ、ツバキやコブシ、梅の花など咲いていたり開花始めの頃合いでした。
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また、この他小鳥の森には、炭焼き体験教室に使う炭焼きガマもあります。小鳥の森ネイチャーセンターさんで年2,3回炭焼きを開催しています。震災以降、園内の薪を使用できず炭焼きに使う薪は線量が低い地域から材料を調達しています。http://f-kotorinomori.org/institution/
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途中の道ではふきのとう、ニホンタンポポ、ホオノキの大きな落ち葉や実が落ちていました。ちなみにニホンタンポポの見分け方ですが、よく見られるセイヨウタンポポと違って黄色い花の下の部分が反り返っていない特徴があるとのことです。
20170408_130759.jpgニホンタンポポ
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また、道中には常陸宮殿下が小鳥の森開園時にご臨席された事もあって皇室の方々とも縁が深く、天皇陛下行幸記念碑が建てられています。行幸では、天皇陛下は昭和59年に来られたそうです。
20170408_131138.jpg行幸記念碑(ぼかし加工)
20170408_151047.jpgヒュウガミズキ
記念碑の周りにはヒュウガミズキが黄色い花を咲かせていました。

こちらは、敷地内に落ちた落ち葉を肥料にするため集めている所だそうです。
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こちらの竹林内ではイノシシが出没しているようで、竹の根元に生えているタケノコを探しに地面から掘りだしている跡が見えました。
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また、こちら竹林内の空間線量は約0.3μSv/hと少し高めでした。(参加者の皆さんとの集合場所にしていた小鳥の森駐車場では、約0.2μSv/hほどでした)その理由についてはリゲルさんがお話してくれました。2011年3月の原発事故で拡散したセシウム類は当時、落葉していた雑木林の樹皮や地面に落ちていた落ち葉に主に付着していましたが、竹の場合は春先になってから落葉する性質があるため、竹林では上部の葉に付着する形になったそうです。

小鳥の森は、コナラを主とする雑木林とアカマツ林によって構成されています。
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途中、アカマツが生えている林の中で通称「森のエビフライ」と呼ばれているものを見つけました。こちらはリスが松ぼっくりをむいて中の種を食べた食べかすだそうです。
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リスに全部食べられる前の松ぼっくり。
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シジュウカラの小径の見はらし台では、福島市の様子が一望できます。(あいにく、こちらに立ち寄った見はらし台は修理中のため立ち入り禁止でした)
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こちらの空になったクルミは、リスが中の実を食べた後の抜け殻だそうです。クルミの実がきれいに真っ二つに分かれています。
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この茶色いビニールカバーで覆われたものは、燻蒸(くんじょう)処理をされて伐採されたコナラの木材です。ここ小鳥の森では、コナラなどナラ類の木を枯れさせる菌を媒介する虫が発生しており、虫からの菌が移ってしまうのでナラ枯れの被害を防ぐため、伐採、燻蒸(くんじょう)処理をした後にビニールシートで被覆してそのままにしているとのことです。
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里山は人の手で作られた森林のため、原生林と違い管理、保全は人間の手で継続していかないと立ち行かなくなります。以前はこうした木材を薪、焚き木など生活の材料として使っていましたが、今は使い道がなかなかない…とのことです。

カタクリの群生地に行く途中、道端にひっそりと咲いている小さなスミレを色々と見つけました。スミレは非常に種類が多く、スミレの種類の解説だけでも一冊の図鑑になるそうです。
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満開になっている春蘭(しゅんらん)も見つけました。
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カタクリの群生地では、道の真ん中にも花が咲いており多くの花が咲いていて、とても綺麗な風景でした。
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リゲルさんが午前中にここの群生地を見た時はまだカタクリの花はつぼみの状態でしたが、午後になって開花したようです。カタクリの花がなぜ下向きに花が咲くのかは理由があって、ハチなどが花の蜜を吸う際に花粉を付けやすくするためこういった形状になったそうです。草花は花を咲かせるのに養分を多く使うため、カタクリが発芽から花を咲かせるようになるまで約平均7、8年ほどの時間がかかるとの事です。昔はカタクリから調理用の片栗粉を採取していましたが、採られる量がわずかなため近年はジャガイモなどから作られるようになりました。
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途中、木の根元からかじりかけのクルミが見つかりました。これは、森林などに生息するアカネズミがクルミを食べた跡だそうです。
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この木はきのこ類が生えた木です。(栗っぽいものがきのこです)木が枯れていったり、死んだりすると木の内側に存在している細菌類の種類や分布も変わっていくので、健康な状態の時と違ってきのこ類も生えてくるのだそうです。
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自然散策のさなか、シジュウカラなど小鳥がさえずっていましたがこれには理由があります。木の芽もまだ固い早春に小鳥達が盛んにさえずっているのはメスへの求愛のためで、小鳥たちの雛が成長するには餌になる芋虫が大量に必要です。だから若葉を食べる幼虫が一斉に孵る春に子育てのタイミングが合うように、まだ木の芽が固いうちにつがいになれるよう、オスは一生懸命さえずっています。
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シジュウカラの小径のあと、カワセミの小径も少し歩きました。道すがら、咲いているカタクリの花や田んぼの跡地にふきのとうが芽吹いていたり、クヌギ、ヤマモミジ、スギの木や、鳥やムササビの営巣のための巣箱を設置しているウワミズザクラの木がありました。
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ショウジョウバカマの花も咲いていました。
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自然散策の終了後、ネイチャーハウスに立ち寄りました。ネイチャーハウスでは、野鳥が営巣をしている所のカメラ中継を見ることもできます。野鳥のヤマガラの子育てを紹介したすごろくや白鳥、他の小鳥の実際の重さを体験できるぬいぐるみなども置いてあります。また、このネイチャーハウスの下を下ると、ヒマワリの種を置いてある箱があってシジュウカラやヤマガラなどの鳥たちが種を食べに訪れています。
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カタクリの花や小鳥の森に住む動物達に関する展示スペースも色々とありました。下の写真の黄色いものは、カタクリの種とエライオソーム(スミレやカタクリなどの植物の種子に付着している、やわらかい付着物で、種子をアリに運んでもらうために進化したもの)を簡単に表したものです。
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●カタクリはどうやってふえるの?
カタクリの種には、エライオソームと呼ばれる物質がついています。これはアリの大好物で、カタクリの種ごと巣へ運びます。その後、アリは種からエライオソームだけを取り、種本体は巣の外へ捨ててしまいます。アリに捨てられた種は、親株から離れた場所で芽を出します。このようにアリの力を借りてカタクリは増えて行きます。

●カタクリはどんなところに咲くの?
まだ木々の新芽が出ない早春、日の光があたる明るい林の下(林床)に咲きます。花が咲くまでは、毎年一枚の葉を広げ地下の根(鱗茎)に養分をたくわえます。ようやく7~8年めに2枚の葉を出して花を咲かせます。

●カタクリ粉は何で出来ているの?
昔は、片栗粉は「カタクリ」から作られていました。5月頃、根(鱗茎)を掘り、石臼でひきます。それを布袋に入れて水中でデンプンを洗い出して、精製、乾燥したものがカタクリ粉でした。現在カタクリ粉は、ほとんどジャガイモから作られています。

●花の模様に注目してみよう!
カタクリは、下向きに花が咲いているので気付いていない人もいるかもしれませんが、蜜標(みつひょう)と呼ばれる模様がついています。この模様は、昆虫たちに蜜のありかを教えるためのものだと言われています。
蜜標をよく観察してみると、丸みをおびているものやとがっているものなど様々な形をしています。一つ一つの花がそれぞれ違った表情をしているようで注目すると面白いです。ちょっと見にくいのかもしれませんが、ぜひ花の模様をゆっくり観察してみてください。

●カタクリの花がさくまで
カタクリの花を咲かせるようになるには8年近くかかります。長い年月をかけてやっと花を咲かすことができるのです。でもカタクリが姿を現すのは、春の間のほんの数週間だけ。そのため「春のはかない命」Spring Ephemeral(スプリング エフェメラル)とも呼ばれます。

懇親会は「コーヒー&レストラン 風の谷」さんで行いました。http://www.fukulabo.net/shop/shop.shtml?s=1688リゲルさんが撮影した飯坂温泉花ももの里の写真を見せてもらったり、科学雑誌ニュートンの別冊ムック「植物の世界基本編(上)」に書いてあるカタクリなどの草花に関する説明など、他参加者の皆さんと色々とお話しました。
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また、今回の写真は私が撮影した物のほか、リゲルさんがツイッター上に撮影した写真を使用させて頂きました。今回、お話してくださったリゲルさんと小鳥の森ネイチャーハウスのスタッフの皆様、他参加者の皆様にはお世話になりました。どうもありがとうございました。


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