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NHK視点・論点「火星への夢」とリンク追加

昨年、探査機カフェで講師して頂いた寺薗淳也先生がNHKの視点・論点「火星の夢」に出演されました。今回はちょうどタイムリーに映画「オデッセイ」公開もあって、火星の有人探査とその意義についてお話されています。NHKの解説委員室 、解説アーカイブスで、番組の書き起こしが公開されています。よろしければ、ご覧ください↓
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/238132.html

また、ブログ右下のリンクに全国のサイエンスカフェ開催情報を載せている「サイエンスカフェ・ポータル」http://cafesci-portal.seesaa.net/
と科学技術の最新情報、ニュース、イベントを提供しているwebサイト「サイエンス・ポータル」http://scienceportal.jst.go.jp/を追加しました。
他サイエンスカフェや科学関連のイベント企画の情報を知りたい方におすすめです。
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ソラオト サイエンスカフェ「ジェネリックを飲んでいるあなたと私 ~安かろう悪かろうな医薬品?~」に行ってきました。

2/6(土)にソラオトさんが主催しているサイエンスカフェ「ジェネリックを飲んでいるあなたと私 ~安かろう悪かろうな医薬品?~」https://ja-jp.facebook.com/events/1068086903212914/に参加してきました。ソラオトさんは「解決能力を身に付ける」というコンセプトで中高生のための学習教室を開いており、何度かサイエンスカフェを開催されています。今回ははじめての参加でしたが当日は参加者同士で皆さん気さくにお話されていて、科学系ライターさんや大学院生さんの方など積極的に質問されていました。
当日の様子などはソラオトさんのフェイスブックにも書かれています→https://ja-jp.facebook.com/soraoto.info/posts/617890751692146
20160206_070541940_iOS(ぼかし)

講師の横山 雅俊先生の自己紹介。普段は薬剤師としてお仕事していますが、科学コミュニケーターとしても様々な活動をしています。また福島県郡山市にある奥羽大学薬学部の非常勤講師として学生さんに度々講義をしています。
20160206_072127541_iOS(自己紹介)

今日のもくじ。
20160206_072347006_iOS(今日のもくじ)  

薬局で薬をもらうまで。
20160206_073105549_iOS(薬局で薬をもらうまで)
薬局とドラッグストアの違いは調剤設備があるかなしかの違いだそうです。薬局で薬をもらうとき、現在の国の方針でジェネリック薬品の使用をなるべく勧めるようにしています。薬の調剤から会計まで所要時間は平均約10分ですが、錠剤が飲めない高齢者の人は粉末にしたり数種類の薬をまとめて包装したりと重たい処方の人は時間がその分かかります。診療報酬の改定案などもあって国は、病院の門前薬局よりも患者さん自身の「かかりつけ薬局」での薬の処方を推進しています。

ジェネリックの意味。
20160206_073941875_iOS(ジェネリックの意味①)
・ジェネリック医薬品の処方→同じ成分と用量なら、先発医薬品との製品選択は患者希望で任意で選べる。(ただし、なるべく後発医薬品で調剤するよう薬局に努力義務がある)
・先発品でも調剤は可能だが、理由を併記する義務がある。
・事実上「ジェネリック医薬品」=「後発医薬品」
・具体的には先発医薬品の独占販売期間が終了して、他のメーカーが作れるようになったもの。

悩ましい問題
①長ったらしい製品名
20160206_074157885_iOS(ジェネリックの意味②)

ジェネリック医薬品と先発医薬品の薬のパッケージは、似た包装にしています。
20160206_074324505_iOS(ジェネリック医薬品の包装)

②適応症が異なる場合がある。先発品の効能効果の追加、再審査期間、用法特許が残っている事が背景。厚労省は是正措置を講じている。
20160206_074657225_iOS(ジェネリックの意味③)  

ジェネリックって安い?
・建前上は概ね大なり小なり安い。
・理由は「先発医薬品の開発における、前臨床試験や臨床試験にかかる分の費用が後発品の開発ではかからないから」。
20160206_075358153_iOS(ジェネリックって安い①)

 実際は意外と複雑。メチコバールはビタミンB12。先発品と後発品とで薬価差がほとんどないものも。
20160206_080727311_iOS(ジェネリックって安い②)  

医薬品開発の知られざる実態。
・実は超ハイリスクハイリターン。
・約2万種類の候補。
・10~15年の歳月と1000億円程度の開発費用。
・市販後にも調査や再評価もあり、幾多の困難がある。
ジェネリックは発売前の審査などを省略できるため、費用は約1億円かかります。
20160206_081143875_iOS(医薬品開発の知られざる実態)
20160206_080842634_iOS(新薬開発のプロセスとジェネリック医薬品の発売まで)

ブロックバスター問題
・別名「医薬品2010年問題」
・ブロックバスターとは、ある疾患の治療薬で売上規模の大きい商品のこと。
・ブロックバスターの特許切れ
 →安価な後発医薬品の発売により、先発医薬品の売り上げが減少。
 →先発医薬品メーカーの開発力低下を招いている?
・新薬の開発が困難になってしまう背景がある。
20160206_081436087_iOS(ブロックバスター問題)

製薬会社の医薬品売上比較。
20160206_081447552_iOS(製薬会社の医薬品売上高比較)
赤は日本の製薬会社、青は国外の製薬会社の売上を表しています。国内の製薬会社の売上は国外と比較して、かなり売上が苦しい状態です。

ジェネリックは効くか?(1)
・有効成分の化合物と含有量は同じ。
・基材や添加物は異なる。(添加物は薬の成分が外に放出されないようにするため、品質保持などに使われる)
・必要量を摂取するだけならいいが、有効成分の品質、放出速度や生物学的同等性が先発医薬品と微妙に異なるため患者さんの体に合わないこともある。逆にジェネリック医薬品に替えて体に合うことも。
※生物学的同等性についてはこちらをご覧ください→https://www.ohara-ch.co.jp/general/generic/biological/index.html
20160206_082102365_iOS(ジェネリックは効くか?①)

ジェネリックは効くか?(2)
・実は状態悪化などの事例もある。
・一部の後発品で症状悪化、有害事象発生の報告がある。
・錠剤からの成分溶出が一部の後発品で非同等という報告も。
20160206_082324278_iOS(ジェネリックは効くか?②)

ジェネリックは効くか?(3)
・ただ、悪いばかりではありません。
・薬の飲みやすさ、使いやすさの改善できた医薬品もある。
 →先発品にない錠剤やや規格を使える。薬の苦味を抑えて飲みやすくする(マスキング)、ラクタブ技術など。
20160206_082941168_iOS(ジェネリックは効くか?③)

ジェネリックで医療費削減?(1)
・製品の薬価は安い場合が多い。(ただし、薬価差はばらつきがある)
・ただ、追加料金がかかっています。(後発品の変更割合で手数料がかかる後発医薬品調剤体制加算や、取り扱っている薬局の品目数、営業時間による基準調剤加算など)
・ミクロ(家計)には(効けば)安くなる(場合も多い)
・マクロ(国家財政)には実は疑問。
20160206_083412706_iOS(ジェネリックで医療費削減?①)

ジェネリックで医療費削減?(2)
・ミクロ経済的にはどのくらい安くなる?
・それぞれの処方される薬の事例によってかえって高くなったりすることも。
20160206_083535761_iOS(ジェネリックで医療費削減?②)

社会保障費統計の推移。
20160206_083835002_iOS(社会保障費用統計)

ジェネリックで医療費削減?(3)
・マクロ経済的には実は焼け石に水?
・国の社会保障費の中で最大の圧迫要因は「年金」(=48%)
・医療費の占める割合は総額の33%(2013年)
・薬剤料に限れば総額の4.4%(2013年)
・後発品推進による経済効果は高々数%程度。
20160206_084043583_iOS(ジェネリックで医療費削減?③)

財政悪化の主因は収入の落ち込み。健康保険組合被保険者数が減少し続けている。
20160206_084057451_iOS(財政悪化の主因)

ジェネリック医薬品を国策で推進?
・実は被保険者(健保組合)の財政難が問題
・少子高齢化→社会保険の加入者数が減少→社会保険費の収入減少。
・そこへ、高齢化による医療費増大が追い討ちをかけている。
・背景には雇用の非正規化や不安定化がある。
20160206_084401709_iOS(ジェネリック医薬品を国策で推進?)

患者はどうすれば良い?
・個人の経済負担は軽くなる場合もある。
・ただ、費用対効果もある。
・後発品のない薬や、先発後発の薬価差がない薬もある。
・製品の品質や効果発揮はピンキリ。
・自己決定権の問題もある(→基本的には患者希望)
・そもそも必要な薬ですか?
・結論:治療効果の根拠と薬価差の情報開示を求めて、納得できるなら希望しましょう。
20160206_084555141_iOS(患者はどうすれば良い?)

まとめ
・実質的に「ジェネリック医薬品」=「後発医薬品」
・特許などに基づく独占販売権が切れると他のメーカーも作れる=「後発医薬品」
・開発費が先発品ほどかからない分、安いはずだが…。
・患者にとって費用対効果の面でペイしない場合もある。
・マクロ経済(国、社会)には‘‘推進しても焼け石に水‘
・納得できたら希望してください。良い製品は一応あります。
20160206_084615538_iOS(まとめ)

質疑応答やお話の途中では色々質問が出ました。
・ジェネリック医薬品の値段は国が決めている。値段を上げたり下げたりできない。普通の医薬品の薬価は薬局と薬問屋さんの兼ね合いで決定する。
・病院が薬の使いすぎを防ぐため、薬に関する業務は薬局が行っている。(薬の処方箋は医師だけが処方できる)医薬分業により薬局の数は増えている。
・アメリカではオバマ大統領により、最近になって国民皆保険になった。以前は民間保険だった。保険制度の仕組み、成り立ちが日本と違う。アメリカでもジェネリック医薬品が使用されるようになった。
・薬の添付文書は、数年間ごとに度々改定されている。
・日本の製薬会社→モノカルチャー経済(特定の産業に経済が依存している状態)になってしまうのがまずい。現在、斬新な薬を作りにくくなっている。薬を作るのがハイリスクハイリターンに。日本の製薬メーカーも海外と業務提携するようになっている。

お話してくださった横山先生、ソラオトのスタッフ様、参加者の皆様どうもありがとうございました。

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